トップへ戻る

北と南


アパートから南アルプスが見える。
富士山に次ぐ高峰・北岳がそびえるはずなのに、町から眺める山容はどこにでもありそうな素朴な姿だ。
近づかないとその大きさがわからないという点では、くじゅうに似ていると思う。
くじゅう連山の南嶺は、八ヶ岳の北嶺に似ていると思ったこともある。色んな側面があるという意味で、案外くじゅうは原型的な山なのかもしれない。
そしてその麓の町に普段はいるのだ。
新しい場所を訪れるとき、すでに知っている場所のことを思い出す。幾つかのことを重ね合わせながら、目の前の出来事を理解しようとするところがあるのだろう。